コラム「四季の風」

忘れてならぬ戦争の記憶

2024.07.30

コラム「四季の風」

 ◆短かった梅雨も明けて夏真っ盛り。強烈な猛暑の日々が続く中、26日にパリ五輪が開幕した。日本人選手の活躍をテレビで応援する日々。おかげで少々寝不足だ◆平和の祭典である五輪が盛り上がりを見せる一方で、国同士の紛争は終わりが見えず、緊張感は増すばかり。これは決して他人事ではなく、わが国でも約80年前、戦争により多くの人々が犠牲になった。広島・長崎への原爆投下、そして終戦を迎えたのが昭和20年の8月。8月という月は、われわれ日本人にとって重い意味を持っている◆8月には、各地で戦争と平和をテーマにした催しが開かれる。県内で活動する演劇団体の「volumeZERO」は8月31日から9月1日まで、戦争をテーマとした演劇を土浦市で上演する。演目は井上ひさしの「紙屋町さくらホテル」。終戦間際の広島県にやってきた移動演劇隊の活躍を描く群像劇。喜劇だが、戦争責任をテーマにしており、深く考えさせられる内容となっている◆今、われわれは平和な時代を享受している。この平和な時代を保ち続けるため、過去の戦争の記憶を風化させてはいけない。(N)

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