コラム「四季の風」

奥深い、句読点。

2024.03.05

コラム「四季の風」

 ◆「マルハラ」という言葉をご存じだろうか。SNSのメッセージで文末に句点(。)を使用することが相手に威圧感を与えるという「マルハラスメント」の略語で、若い世代でそのような認識を持つ人が多いと言う。「そんな馬鹿な」と思う一方で、文字情報が誤解を生みやすいツールであるのも事実。「こういう書き方だと誤解されるか?」と悩みながらメッセージを送った経験を持つ人は多いだろう◆句点と読点(、)が今の形で使用されるようになったのは明治期からだそうだ。日本語の歴史の長さを考えると結構最近に感じる。「藤岡弘、」や「モーニング娘。」芸名に句読点を付けている芸能人もいる◆基本的に文末に付けることがルール化される句点と違い、読点には厳密な決まりがない。どこに「、」を打つかは書き手の裁量に委ねられている◆基本的には文章が読みやすく、誤解が生じないようにするために使うのが一般的だが、あえて強調するために「、」を打つ場合もある◆分かりやすい記事を書き、読者の皆さまに届けることが記者の使命。さて、ここで「、」を打つべきか?という悩みは解答がないからこそ難しくて、面白い。(N)

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