コラム「四季の風」

変わらないものと消えゆくもの

2024.08.20

コラム「四季の風」

 ◆毎年お盆の時期には実家へ帰省する。今年は台風の影響で日程を早めたこともあり、短期間の帰省となってしまった。しかし、やはり過ごした時間が一番長い土地。短期間の滞在でも実家は心が安らいだ

 ◆お盆と聞くと、迎え火と送り火、お墓参りが思い浮かぶ。毎年行っている行事だからだ。実家に帰った日は迎え火を焚く日だった。先祖の魂が迷わず帰ってこれるようにと目印の役割を持つ迎え火と、魂がまっすぐ戻れるようにと焚かれる送り火。明日はお墓参りに行くんだろうなと考えながら、庭先で燃える火と立ち上がる煙を眺める。毎年 なんとも言えない気持ちになるのは私だけだろうか

 ◆変わらず残り続けるものもあれば、少しずつ変化し、消えてしまったものもある。地元で開かれていた夏祭りは規模が小さくなっていると感じてはいたが、今年ついにやぐらが無くなってしまった。毎年聞こえていた太鼓と笛、鉦の音が消え、さみしさが残る

 ◆文化や風習など、残り続けているものが多くある。それらが消えてしまわないよう、私にもできることをしたい。(K)

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