コラム「四季の風」

子どもの命を守ること

2023.08.29

コラム「四季の風」

 ◆甲子園が終わると、夏の終わりを感じる。実際にはまだまだ暑い日が多いけれど。第105回全国高等学校野球選手権大会が23日、幕を下ろした。優勝の栄冠に輝いた慶應高校は選手の自主性尊重や髪型の自由など、新しい時代の野球部として何かと話題になっていた。2年連続での決勝進出を果たした仙台育英高校にも拍手を送りたい

◆本県代表として出場した土浦日大高校はベスト4と健闘。特に「常磐線ダービー」と称された千葉県の専大松戸高校との対決では最大6点差を逆転して勝利。野球の醍醐味を味わわせてくれた

◆一方で、議論の的になっていたのが暑さの問題。近年の酷暑はまさに「災害級」であり、炎天下で高校生に試合をさせることの是非が話題になった。ドーム球場の利用やナイターでの開催など、さまざまな意見が出たが、結論は出ない

◆多くの高校球児にとっての夢である夏の甲子園。その夢を叶えさせてあげたいというのも人情だが、子どもの心身を保護するのは大人の一番の役割。重大な事故が起きる前に抜本的な対策をとる必要があるかもしれない。命が失われてからでは遅い。(N)

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