コラム「四季の風」

政治家の責務

2022.07.11

コラム「四季の風」


 ◆選挙期間中ということを除けば、普段どおり穏やかな金曜日の昼下がり。何気なく開いたニュースサイトの文字列に目を疑った。演説中の安倍晋三元首相が銃撃されるという凶行。続報で亡くなったことを知り、深い喪失感に襲われた◆安倍元首相は2006年に戦後最年少で首相の座に就くと、12年に再任され、憲政史上最長の長期政権を築き上げた。突然の悲報に国内外から多数の悲しみの声が寄せられた。一刻も早い事件の真相解明が待たれる◆事件の凶器は犯人手製の銃で、部品はインターネットで購入したという。今後も似たような事件が発生する可能性は十分に考えられる。色々なケースを想定し、できる限りの手を尽くさなければならない。それは自然災害への対応も同じだろう◆一方で、国政を占う参議院議員選挙の投開票は粛々と実施され、与党が過半数の議席を確保した。政治の安定は、様々な物事を見直すよい機会になるだろう。自身らの警護や演説のあり方だけでなく、あらゆる分野で現状を見つめ直し、改めるべきところは改め、より良い社会にしていくことこそが政治家の責務のはずだ。(H)

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