受け継がれた作品と最新技術
2025.02.11
コラム「四季の風」
◆「せっしょん、する?」。県立歴史館で15日から始まる特別展「雪村-常陸に生まれし遊歴の画僧-」のチラシに書かれてあったキャッチコピーだ。キャッチコピーと、ともに印刷されている布袋図の表情に一瞬で目が奪われ、思わず笑みがこぼれてしまった
◆雪村は戦国時代を代表する水墨画家で、現在の常陸大宮市に生まれたと言われている。80歳代半ばまで生き、残した作品は国境を超えて多くの人に愛されているそうだ
◆HPで展示のみどころを見ていると、「クローン文化財」と「スーパークローン文化財」という単語に興味をひかれた。「クローン文化財」とは、文化財の現状の姿を質感まで高精細かつ忠実に再現したもので、「スーパークローン文化財」は劣化や欠損の想定による補完を含め、可能な限り過去の状況を研究して復元したもの。特別展では実際に復元したものが展示されるらしく、復元技術の進化を感じた
◆多くの人に愛され、受け継がれてきた作品と、最新技術を用いて復元された作品。過去と未来が複合した展示に俄然興味がわいた。週末、時間を見て行ってみようと思う。(K)