ピッチを去るレジェンド
2024.12.10
コラム「四季の風」
◆サッカー元日本代表の稲本潤一選手が引退を表明した。海外チームを渡り歩き、長く日本のサッカー界を牽引してきたレジェンドがまた一人、ピッチを去ることになる。最近はあまり名前を聞かないので、てっきりすでに引退しているのかと思っていたら、関東サッカーリーグ1部の南葛SCで現役を続けていたと知って驚いた◆稲本選手は1997年、当時最年少の17才6カ月でJリーグデビュー。ワールドカップ前の2001年にアーセナル(イングランド)へ移籍した際は、メディアでも話題となった◆その後、代表として日韓W杯に出場すると、2ゴールを決めて日本のW杯初勝ち点、初勝利、決勝トーナメント進出に大きく貢献した。当時はリアルタイムで観ていたので、あの時の感動は今でも鮮明に思い出すことができる◆サッカーの選手寿命は長くない。稲本選手のように45才まで続けられる選手は、ほんの一握りだろう。今季からは選手兼コーチに就任していたそうで、今後は指導者の道を歩むことになるようだ。その貴重な経験を多くの若者に伝え、今後も日本サッカー界の発展に尽力してほしい。(H)